株の配当金っていつ、いくらもらえるの?おすすめの銘柄と受け取り方

株式投資には様々な投資法がありますが、その中でも、配当金は株式投資の魅力のひとつだと言われています。ですが、配当金の高い・低いだけで選ぶのは正しい選び方ではないのはご存知でしたか?

株取引を安全に確実に行うためにも、配当金がいつ、どれくらい、どのような方法で受け取れるのか、株取引を行う上で知っておく必要があります。

今回は配当金に関する基礎知識だけではなく、高配当銘柄の正しい選び方も紹介しますので、ぜひ今後の参考にしてください!

この記事を書いた人 ファイナンシャルプランナー 児玉一希
プロフィール・所持資格 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が定めている、ファイナンシャルプランナー技能士の資格を有し、当サイトの監修活動を始め、相場情報のまとめやコラムを寄稿する活動なども行なっている。
 
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目次

株式投資による利益

株式投資によってどのような利益を得られるかをまとめましたので、しっかりと理解を深めましょう。

売買益を得ることができる

業績が好調な企業の株式は買い注文が増えて株価があがりますが、不祥事などの悪いニュースが流れると売り注文が増えて株価が下がることがあります。

株価はこのように常に変動していますので、購入した時の株価よりも高くなった時に株式を売却すれば、売買益を得ることができます。

配当金を受け取ることができる

企業が利益を上げると、株主に利益の一部が還元されます。これを配当金と言います。通常は決算ごとの利益額に応じて、配当金の金額が決定されます

利益が大きければ大きいほど配当も増えますが(増配)、企業の業績に左右されるため、配当が減ることもあれば(減配)、赤字決算だった場合は配当金が出ない場合もあります。(無配)

株主優待がある企業もある

企業が株主に対して、持ち株数に応じて自社製品や優待券を提供することを株主優待と言います。デパートであればデパートで使える金券など、食品会社であればその会社が作っている商品など、企業によって特徴があり、異なります。

株主優待を実施している会社もあれば、実施していない会社もありますので、しっかりと確認しましょう!また、株主優待を実施している会社が株主優待を廃止する場合もありますので、あなたが株取引をしている企業の情報等は随時確認する癖をつけておきましょう!

配当金の利回り

配当金の利回りについても、しっかりと理解しておく必要があります。

配当金の利回りは1年間の配当を受けることを示した数値

配当利回りとは、購入した株価に対して、1年間にどれだけの配当を受けることができるのかを示した数値です。

配当利回りの計算式はこちら:

配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100

つまり、

配当金額が同じ+購入株価が高い→配当利回りは上がる
購入株価が同じ+配当金額が高い→配当利回りは上がる

配当金額が同じ+購入株価が低い→配当利回りは下がる
購入株価が同じ+配当金額が小さい→配当利回りは下がる

という意味になります。

配当金額は企業を評価する指標のひとつだと言えますね!

株の配当金

株の配当金について、さらに詳しく解説します。

年に1回か2回配当される

先にもお伝えしましたが、配当とは、会社が得た利益の一部を株主へ支払うものです。企業が利益を得た場合、日本の場合、多くの企業は年に1回、もしくは2回(本決算と中間期決算)配当するのが一般的です。

配当金をもらうには、決算日の3営業日前に株を持っている必要があります!業績が悪かった企業は利益が出なかったということですので、配当はありません。

また、成長過程にあるベンチャー企業なども、出た利益を今後のビジネス設備投資に回すため、配当金を出さないことも多くあります。株主は今後利益を出す可能性がある企業を見つける力や、判断力を身につける必要がありますね!

平均利回りは約2%

2019年6月27日時点の日経平均株価の平均配当利回り(予想)は2.25%となっていますが、中には5~6%という高配当銘柄もあるのでしっかりチェックしましょう!

また、「配当利回りがいい!」という理由だけでその銘柄に投資するのは危険であることも覚えておくとよいでしょう。

配当利回りは、「1株あたりの配当金÷現在の株価」で算出されています。業績がよかった企業もあれば、業績悪化など企業にとってマイナスとなる情報がニュースで報道され、株価が下がってしまう銘柄も中にはあるからです。

配当利回りと業績のチェックは1セットとして忘れずに行ってくださいね。

配当金の支払い日

通常、配当金は会社の決算後3ヵ月以内に開催される株主総会で決議され、支払われます。日本には3月31日に決算を行う企業が多く存在するため、3月決算の会社の支払い時期は6~7月以降になります。

また、中間配当制度を設けている会社の場合は、中間決済の2か月後などに配当金を支払うシステムになっているようです。

配当金の受け取り方法

大きく分けて3つの配当金の受け取り方法があります。

  • 配当金受領証方式
  • 個別銘柄指定方式
  • 登録配当金受領口座方式

それぞれの受け取り方法を詳しく見ていきましょう!

自分で受け取りができる配当金受領証方式

配当金受領証方式の仕組みをわかりやすく説明します。

  1. 株式事務を代行している信託銀行から「配当金受領証」が届く
  2. 配当金領収証の表面に受領印を押印(銀行や証券会社の届出印や実印でなくてもOK!)
  3. 配当金領収証の裏面に記載の取扱金融機関(ゆうちょ銀行等)へ持参

上記の方法で配当金を受け取ることができますが、注意しなくてはならないことがあります。

  • 金融機関によっては、本人確認書類(運転免許証等)の提示が必要になる場合がある
  • 払渡期間が設けられている(期間が過ぎている場合は信託銀行等で手続きが必要)
  • 配当金の除斥期間を経過すると、配当金を受け取れなくなる

配当金領収書が届いたらすぐに配当金を受け取るようにしましょう!

ほとんどの上場企業は、ゆうちょ銀行を指定金融機関として利用しています。ゆうちょ銀行の口座をまだ持っていない方は今のうちに開設しておくとよいでしょう。

銘柄ごとに口座に振り込まれる個別銘柄指定方式

次に個別銘柄指定方式を説明します。

個別銘柄指定方式とは、銘柄ごとに配当金を受け取る口座を指定しておけば、指定した金融機関に配当金が振り込まれる仕組みです。

発行会社A(信託銀行)の配当金はC銀行、発行会社B(信託銀行)の配当金はD銀行に、などと振り分けることが可能なので、銘柄ごとに金融機関を管理したい人におすすめです。

まとめて振込なら登録配当金受領口座方式

最後に、全ての銘柄の配当金をまとめて受け取る方法「登録配当金受領口座方式」について解説します。

こちらの配当金の受け取り方法ですが、読んで字のごとく、銀行等の金融機関口座で配当金を受領する方法です。

あらかじめ指定した単一の金融機関口座に、他の証券会社の銘柄も含めてすべての銘柄の配当金が振り込まれるという、とても便利なシステムとなっています。ただし、配当課税が差し引かれて入金されます。

配当金を受け取る方法が3つもあるので、どれを選べばいいのか少し戸惑うかもしれませんね。

配当金を現金で受け取りたい!という方は配当金受領証方式を、金融機関に行く時間がない、株初心者の方は個別銘柄指定方式か登録配当金受領口座方式のいずれかを選択しておくとよいでしょう。

株の配当金の受け取り方法も大切ですが、受け取った「配当金」の今後の活用方法も決めておくことも忘れないでくださいね。

高配当銘柄の選び方

最後に、高配当銘柄の選ぶ方法も分かりやすく解説しますので、ぜひ今後の参考にしてください!

配当金利回りの高低だけで選ぶのは危険

まず、先にも触れましたが、配当金の高い低いだけで選ぶのは正しい選び方とは言えないことを頭に叩き込みましょう!

配当利回りが高い銘柄には、高いなりの理由があり、将来配当金が減らされたり、時にはゼロになってしまうというリスクがあるのです。

ですので、「配当利回りが高いのには何かしらの理由があるはず!」という意識を持ちながら、あなたのニーズに合った高配当銘柄を選びましょう!

将来的に配当が増えそうな銘柄を選ぶ

将来的に配当が増えそうな銘柄を狙うという投資手法もあるのはご存知でしょうか?この投資方法に特におすすめなのは「連続増配銘柄」です。

連続増配銘柄とは、連続して配当が増え続けている銘柄のことを意味します。ブランド力・デザイン性を持っている世界で有名なアップル社のような将来も競争力があり、需要も期待できる企業を見つけましょう!

過去の配当を確認して判断

また、業績の変動が大きな銘柄では、「たまたま」直近の配当金が高いだけの場合もあります。そのため、過去の配当も確認し、継続して同水準の配当を行っているかを確認することをおすすめします。

過去10年間で配当金が増えたり、減ったりしている企業はなるべく避けましょう。なぜなら、そのような会社は今後も業績が安定しない可能性があるため、もらえる配当金にも影響が出るかもしれないからです。

高配当銘柄を買って株式投資で安定的な利益を目指そう

いかがでしたでしょうか?配当金が高いだけで投資する企業を選ぶこと自体にリスクがあることが分かりましたね!

配当性向が高ければ高いほど、リスクも上昇します。配当性向50%という配当政策を掲げている場合、利益が半減したら配当金も半減しますよ、という意味です。

配当性向・総還元性向だけではなく、配当政策もきちんと確認・把握し、配当金の減額リスクが低そうな銘柄を見つける力も養いながら、賢く高配当銘柄を選びましょう!

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